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ハーブ(植物)の力とは何か?それについて簡単に御説明しましょう。

御存知の通り植物はみな「光合成」をします。その光合成によって、植物は自らの命をつなぐ為の栄養素を作り出します。具体的には、二酸化炭素と水によっ て、太陽の光を使い、「1次代謝産物」と呼ばれる栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質、核酸)をつくり、自らの栄養にするのです。そのために植物は、葉緑素(クロロフィル)という物質を体内に持っているのです。

人間や、その他の動物は植物を食べます。そうすることによって、自分たちでは体内で作ることが出来ない栄養素を補うのです。ですから、植物は「独立栄養生物」(一人で生きていける生物)とよばれ、動物は「従属栄養生物」(つまり植物が無ければ生きていけない生物)と呼ばれています。肉食動物が草食動物を食べるのも、この論理に他なりません。皆さん御存知の「食物連鎖」です。

では、栄養素を作り出すだけが「植物の力」なのでしょうか?

もちろん生物が生きていく為に必要な酸素も植物から生成されます。それ以上に実は、植物のもっとも偉大な力といえるのが、「二次代謝産物」と呼ばれる成分を生成する力にあるのです。それは、植物自らが、紫外線や、外敵から身を守るために作り出すさまざまな防御成分です。植物は一度根をはったら、外敵が来ても、直射日光の下でも、逃げることは出来ません。だから自然と自らを守る防御機能を 生み出したのです。

それが皆さんも最近よく耳にされる「フィトケミカルズ」と総称される成分たちです。

例えば、アルカロイド、フラボノイド、タン ニン、ポリフェノール、カロテノイドなどと呼ばれる成分群です。また植物は当然土からも栄養をとります。それが、ビタミンやミネラルとなって動物に受け 継がれます。そして最近では植物自体が持つ、苦味や粘液質なども、人間には有効な成分として明らかになってきました。

植物の、「二次代謝産物」の中には精油と呼ばれる芳香成分もあります。

よく耳にする「アロマテラピー」は、この植物の持つ芳香成分(精油)のみを人工的に 抽出したアロマオイルを使う植物療法です。

一方ハーブティなどは、ハーブの葉や花あるいは根っこなど、そのものの成分をそのままお湯などでゆっくり抽出するため、さまざまな成分を体に穏やかに取り入れることが出来ます。半面、アロマテラピーは精油という有効成分のみを抽出するので、当然成分の純度が高くなります。だから精油を扱う際は細心の注意が必要なのです。

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図のように、植物が作り出す「力」は一次代謝産物が自らの生命維持のため、そして二次代謝産物は、自らを守る目的と、私たち動物にとっても生命維持のために必要なさまざまな成分を植物が作り出してくれているのです。その中でも、成分の有効性が科学的に証明されているものを、特にメディカルハーブと呼ばれているのです。
ハーブの力はとても偉大なのです。